遺産相続の流れ
相続手続き 関連項目
遺産相続は被相続人の所有していた財産を相続人で承継する手続きとなります。
一生に何度も無い手続きになるので、戸惑う方も多いと思いますが、遺産相続では、多額の財産を引き継ぐ場合もあれば、逆に借金(マイナスの財産)を引き継ぐことになる場合もあります。ですから、面倒だからと放置しておくと取返しのつかないことになりますので、手続きの流れに沿って、丁寧に手続きを進めるようにしましょう。
下記にて、望ましい遺産相続の手続きの流れを下記に順を追って、ご説明させていただきます。
まず最初に着手する、死後の事務手続きについては下記にてご紹介いたします!
相続手続きについては、下記からご確認ください。
相続人の調査
遺産相続の手続きで一番初めに着手するのが、相続人調査です。
相続人調査は、被相続人の出生から死亡までの戸籍から調べることができます。相続人は把握してるからわざわざ戸籍を取り寄せなくても…という方も多くいらっしゃいますが、戸籍は被相続人の相続人であることを証明する書類となり、後々財産を名義変更する際に必要となる書類です。
また、把握していなかった相続人が実は存在するという事も実際にあります。例えば、隠し子(認知していた実子)がいた場合でも、実子である限り、相続人の一人になるため、被相続人の財産を相続する権利があります。
相続財産の調査
次は、相続財産の調査です。被相続人が所有してた財産をすべて調査します。相続財産には主に、預貯金や不動産、株式などがあります。
預貯金においては、手続きをしないで勝手にご家族が引き出すことは禁止されています。
相続財産が確定したら、財産の全体像が分かるように、財産目録の作成をします。この財産目録を元に遺産分割をしていくので、すべての財産をなるべく細かく書くようにしましょう。
相続方法の決定 (単純相続・相続放棄・限定承認)
相続財産の調査と財産目録の作成が終えたら、相続するか否かの決定をしていきます。
プラスの財産か、マイナスの財産かを確認した上で、財産を相続するのかしないのかを決めていきます。
もし、相続放棄(財産の相続をしたくない場合)をする場合には、相続開始(相続人であることを知ってから)から3ヶ月以内に、家庭裁判所に申立てしなければ、相続放棄したことにはなりません。期限を過ぎた場合は、相続したことになってしまいますので期限は必ず守りましょう。
遺産分割
相続方法を決定したら、相続人間で遺産分割をしていきます。遺産分割は、基本相続人全員での話し合いによって決めます。
この遺産分割協議で、相続人同士の意見が合わないともめてしまうケースもありますので、遺産の分割方法についてしっかり話し合いをしましょう。
遺産分割協議で決定した内容は書面にしましょう。それを遺産分割協議書といいます。遺産分割協議書には、財産の詳細と誰がどの財産をどれくらい相続するなどを明記していきます。遺産分割協議書の内容に問題がなく、承諾したら相続人全員の署名と押印をしていきます。
遺産分割協議が進まない方や勝手な遺産分割の内容で話がすすんでいる場合には、下記をご覧ください。私ども相続の専門家に一度ご相談頂くことをお勧めします。
財産の名義変更 (土地・建物、預貯金などの名義変更)
遺産分割協議がまとまり、遺産分割協議書の作成も終えたら、実際に被相続人の名義に変更していきます。
不動産に関しましては、法務局に所有権移転の登記申請が必要となります。預貯金は各金融機関にて手続きをします。
相続税の申告
相続税の申告は、相続財産が下記の基礎控除額を超える場合に必要となります。相続財産の総額が基礎控除内であれば、相続税の申告は必要ありません。
基礎控除:3000万円+相続人の人数×600万円
基礎控除額を超える相続財産がある場合には、相続税の申告及び納税が必要となります。相続税の申告にも期限がありますので、詳しくは下記にてご確認ください。