ご相談事例
相続に関する相談
福岡の方より遺言書に関するご相談
Q:司法書士の先生にお伺いしたいのですが、内縁の妻へ財産を遺したい場合どうすればよいでしょうか。(福岡)
私は数年前に元妻と離婚しており、現在は福岡のマンションで婚姻していない事実婚状態の妻と2人で暮らしております。元妻との間に1人だけ娘がおり、娘のことを考え、内縁の妻とは籍を入れていません。最近、私の知人が生前対策を始めているらしく、このままなにも手続きをせずに私が亡くなった場合、内縁の妻には相続権が発生しないと聞きました。内縁の妻にはいろいろな面で助けていただいているため、財産を残したいと考えております。遺言書の書き方次第では内縁の妻にも財産を残すことが可能なのでしょうか。(福岡)
A:遺言書によって内縁の奥様に財産を残すことは可能です。
この度は福岡プラス相続手続センターへご相談いただき、誠にありがとうございます。
ご相談者様がお聞きした内容と重複しますが、特に生前対策をしていない場合、基本的にはお嬢様が推定相続人として財産を相続することとなり、内縁関係にある奥様には相続権が発生いたしません。ですが、遺言書の作成をすることによって、遺贈という形で相続人ではない内縁関係の奥様にも財産を残すことができます。
遺言書にはいくつか種類がありますが、今回の場合ですと公正証書遺言で作成することをお勧めします。公正証書遺言とは、公証役場で公正証書により作成する遺言書のことを指します。特徴としては、原本を公証役場で保管してもらえることができ、紛失の心配がありません。また、公証人がご本人から遺言の内容を聞き取ったうえで作成するため、自筆証書遺言よりも確実な遺言書を遺すことが可能になります。
さらに、遺言執行者を指定しておくことで作成した遺言書の内容を確実に執り行うことができます。相続が開始した際、遺言の内容通りに財産分割についての手続きを法的に進める権限をもつ方を遺言執行者といいます。内縁関係にある奥様が相続手続きの際、困らないために必要になるかと思われます。
また、遺留分について配慮した内容にする必要があります。法律では法定相続人であるお嬢様が相続財産の一定割合に関して受け取れるように定められています。この取得分の割合のことを遺留分といいます。例えば、遺言書の内容で内縁関係にある奥様に全財産を遺贈すると残してしまうと、お嬢様の遺留分を侵害していることになってしまいます。その後、お嬢様が内縁関係の奥様に自分の遺留分侵害額を請求し、裁判へと流れてしまう恐れもあります。もしもの場合に備えて、内縁関係にある奥様とお嬢様に不服のない内容で遺言書を作成すると良いでしょう。
福岡プラス相続手続センターでは、遺言書作成のサポートもさせて頂いております。福岡に在住している方の遺言書作成に関する様々なお困りごとやご相談をお受けしております。福岡近郊の皆様、福岡プラス相続手続センターでは無料相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。