ご相談事例

相続に関するご相談:福岡市 S様

Q:遺産分割協議書の必要性について、司法書士の先生にお尋ねします。(福岡)

私は福岡市に住む50代の主婦です。このたび70代の父が亡くなり相続人となりました。父の年齢から私たち親族もある程度覚悟をしていたため、亡くなる以前からなんとなく遺産分割協議のような話し合いをしてきました。実際に父が亡くなって、葬儀の席で以前話した通りの分割方法で皆納得しましたので、さほど慌てることもなくこのまま相続手続きを終わらせようと思っています。なお、父は遺言書は遺していませんでした。たいした遺産もありませんので、口約束でもいいんじゃないかと思っているのですが、知人が今後もめ事になった際に必要だからと、遺産分割協議書を作成したほうがいいと言ってきます。遺産相続人は家族だけなので揉めることはないように思います。わざわざ遺産分割協議書を作成するまでもないと思うのですが、他に遺産分割協議書を作成するメリットはありますか?(福岡)

 

A:遺産分割協議書はもめ事を回避するためだけのものではなく、不動産の名義変更の際などにも使用します。

基本的に遺言書の内容は民法で定められた法定相続よりも優先されるため、遺言書が見つかれば遺産分割協議を行う必要はなくなりますが、遺言書のない相続では相続人全員による遺産分割協議を行うことになります。ここで合意した内容を書面にとりまとめたものが「遺産分割協議書」です。遺言書が残されていた場合は、遺言書の内容に沿って相続手続きを進めるため、遺産分割協議書は作成しません。

遺産相続は、被相続人の財産が突然手に入る、非常に揉め事の起こりやすい状況です。思いを打ち明けやすいご家族同士ではなおさらもめ事に発展しやすくなります。今まで特に仲の悪くなかった親族でさえトラブルとなるケースも少なくありません。口約束では遺産分割の内容を確認することは出来ませんので、相続人同士の争いごととなった際の安心のためにも遺産分割協議書を作成しておきましょう。

ご相談者様の場合、被相続人が遺言書を遺していなかったため、今後の手続きをスムーズに進めるためだけでなく、ご家族の安心のためにも遺産分割協議書を作成しておくことをお勧めします。なお、作成した遺産分割協議書は遺産相続手続きの際の不動産の名義変更等の手続きの際に必要となるだけでなく、被相続人の預貯金を引き出す際に必要となるため大切に保管しておきましょう。

 

 【遺言書がない場合の遺産分割協議書が必要となる場面】

・不動産の相続登記

・相続税の申告

・金融機関の預金口座が多い場合(遺産分割協議書がないと、全ての金融機関の所定用紙に相続人全員の署名押印が必要)

・相続人同士のトラブル回避のため 

 

プラス相続手続センターでは福岡のみならず、周辺地域にお住まいの皆様から相続手続きに関するたくさんのご相談をいただいております。相続手続きは慣れない方にとっては複雑な内容となり、多くの時間を要する手続きになるかと思われます。プラス相続手続センターでは福岡の皆様のご相談に対し、最後まで丁寧に対応させていただきますので安心してご相談ください。また、プラス相続手続センターでは福岡の地域事情に詳しい相続手続きの専門家が、初回のご相談を無料にてお伺いしております。福岡の皆様、ならびに福岡で相続手続きができる事務所をお探しの皆様にお目にかかれる日をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。

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